#07 ファミリア創立

1950年4月12日、家族のあたたかさを、ファミリアの名に込めて。ベビーショップ・ファミリアが誕生しました。
全国のお母さんに本当に愛されるベビー用品のパイオニアになりたいという想いとぴったりあった言葉です。

ファミリア誕生

ベビーショップ・モトヤが独立店舗となってしばらくした頃。隣接する南隣りにあるレナウン・サービスステーションが撤収する話が浮上しました。
実はこの場所の持ち主は元田氏だったのです。
この機会に4人の仕事を本格的な会社組織にして彼女達に事業としてやらせてみたいとい想い熱心にすすめました。
元田氏からも「あなたたちになら貸してもいい」という言葉をもらい、彼女達も事業化することを決心しました。

こうして1950年4月12日、神戸市生田区三宮町2丁目328番地に株式会社ファミリアが誕生したのです。

社名に込められた想い

ベビーショップから発展して、いよいよ会社組織にすることに決まった時、新しい会社にふさわしい名前が必要となりました。
「ベビーショップ・コウベ」という案もありましたがコウベという地名に限定してしまうのはどうだろうか。
「将来、大阪や東京にも発展できるような、もっと大きな名前を付けれないかしら。」と光子が言いました。彼女にはすでにこの時すでに、神戸の1ベビーショップで終らないぞという意気込みがあったのかもしれません。
その考えは皆の心にも通じ、”全国のお母さんたちから本当に愛されるベビー用品のパイオニアになろう“と夢が広がっていきました。

「なにか子どもと母親にむく、家族的なという意味を持つ社名はどうだろう」と考えた惇子はたまたま出会った外国人にお国の言葉で「家族」をなんというか質問してみました。
「ファミリアというんですよ。」親しみやすくて新しいひびきがあるとすぐに惇子は感じましたが、店名には最初に「ベビーショップ」という英語をつけようと皆で決めていたので、帰って辞書で調べてみることにしました。すると「familiar」という英語もちゃんとあり、“より楽しい”や“家庭的”“親友”といった意味が記されていたのでびっくりしました。
「ベビーショップ・ファミリア」という提案に皆も大賛成し、新しい社名は「ファミリア」に決まりました。
英語を社名にするのは珍しかった時代なので、ファミリ屋さんやファーミリヤさんと呼ばれることもあり、その頃としては随分ユニークな社名でしたが、人々の心にいち早くその存在を印象づけることも事実でした。

ファミリアの軌跡